山旅 : 馬場島へ ゲートが開いた 17/4/28
投稿者: hangontan 投稿日時: 2017-5-10 18:11:15 (476 ヒット)















昨日伊折のゲートが開いたという知らせを聞いて、朝一番の仕事を片づけてから、馬場島へ向かった。

どこから聞きつけてきたのか、トレッキング街道のあちこちに車が止まっている。みんなこの日を待ちわびていたに違いない。この日からしばらく、越中のトレッキング街道は山菜街道へと様変わりする。どこに車を止めても、その辺を歩けば何かしら山菜が見つかる。

街ではすでに終わってしまった桜も、ここにくれば山の斜面のあちこちに咲いている。街中をいく川の土手や堤に人工的に作られた桜並木と違って、まばらにぽつぽつと咲いている桜は新鮮に映る。豪雪の冬を耐えてようやく開花したのだと思うと、その生命力に心うたれるものがある。

剱をバックにした桜を撮りたかったが、なかなかよい桜が見つからない。何回も車を止めて、よさそうな桜に寄ってみるが、そばまで行ってみると剱が入らなかったり、咲き始めだったり、藪に囲まれていたりして、撮影には不向きな木ばかり。

そんなおり、早月川に向かってせり出すようにして咲いている満開の桜が目に入った。あれなら剱が入るかもしれないと、車で近くまで移動する。思ったとおり剱が背景にきて、絶好の撮影場所。だが、藪が少々うるさく、土手の斜面に立っての撮影はきびしい。藪が入らないところを探したが、今度は剱と桜の木の配置が限られてしまう。しかも、剱には白い雲が付きまとい、ピンクの桜と混じり合って、配色的にはよい条件とはいえない。雲が切れてくれるのを辛抱強く待つことにした。30分くらい待つと、いくらか青空も広がってきたが、その分陽が傾いたおかげで、桜が山の影に入ってしまった。桜に陽が当って、なおかつ青空をバックにした剱が撮れれば申し分なかたのだが、好条件そろった撮影は難しいものだと実感した。

帰りに、今年になって見つけたワサビの沢に寄ってみたが、遠目で見てわかるほどの花盛りとなっていた。せっかくだからと、ハサミで切って収穫した。その時、もしかしたらあの山菜かもしれない、という葉物が目に入った。形状と味からほぼ間違いないと思われるのだが、なにせこれまで一度も自力で収穫したことがない。それに、この手の植物は紛らわしく、毒のあるものと間違えることもある。百パーセントの自信がなかった。そこで、上市にある県の薬草センターに寄って同定してもらうことにした。結果、思った通り、クレソンと確認された。
初めて自力で見つけたクレソン、こんなうれしいことはない。ワサビがあってクレソンが清流に育っていて、タラの芽も収穫できて、なんという沢なのだ、この沢は。そんな春の喜びで胸いっぱいになった。

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