山旅 : 大猫山 陽の射すチンネを撮りに 2017/9/9
投稿者: hangontan 投稿日時: 2017-9-10 16:40:22 (466 ヒット)





















昨夜、なんとなく予感がして外に出てみると満月に近い月が輝いていた。今年、白萩川に沿って歩いてみて初めて気付いた小窓ノ王とチンネに挟まれたV字状の空間。それまで幾度もこの道を辿っていたのに一向に目に止まらなかったのが不思議。その空間に冬の凍てついた月があったなら、などと想像をかきたてながら床に就いた。

もしその月を撮ろうとするならば、真夜中に白萩川のその地点にいなければならず、仮に月が出ていたとしてもその空間に月が来ることがはたしてあるのだろうかと考えてしまう。さらに冬ともなれば曇る確率が高く、苦労してそこまで行って待つ甲斐があるのか。月でなく朝日ならばまだ可能性があるかもしれない。その手始めとして、陽の差し込むチンネの状態を確かめるのが今日の目的だった。

馬場島から白萩川の林道を歩いてその地点に来たときはまだ日が昇っていなかった。うっすらと白み始めた空の明るさから考えると、日はまだかなり北の方から昇るようだ。その朝日に照らされたチンネの岩場はどう映るのか。その場所で日が昇るまで待っててもよかったのだが、それがいつになるか分からず、時間がもったいないので先へ行くことにした。大猫の登りの途中から捕まえられればと算段した。

今年になって4回目の大猫の登り。そのうち2回はマダニに取り付かれている。きょうもそれが心配の種。暑苦しいがフード付きのヤッケをはおる。急登には慣れているが、藪がやっぱり怖い。ウエアの隙間からマダニが入り込まないとも限らない。ときよりマダニが付いていないか点検しながら登る。だんだん明るくなって来て、振り向くとチンネに陽が当たりはじめている。ちょうどよいタイミングが迫っている。だが、そこはまだ樹林帯の中で、木々の間からチンネを覗ける場所を急いで確保した。三脚を立て、その時が来るのを待つ。

思っていたより陽のあたり方は弱々しいが、なんとか陽の差し込む瞬間を捉える事ができた。ただ、下から見たときとはV字空間のイメージが異なり、下からの方がよかったのではないかと思った。まぁ、それはまたいつかの機会に確認しみよう。

これで今日の任務は終了したので、そこから帰ってもよかったのだが、天気も上々なので上を目指すことにした。大猫平から上を見上げるときついように思われるが、ゆっくりペースでいけばそのうち山頂に到着する。
ちょうど天中に達した時で、太陽が剱の真上にある。そうなると、300ミリの望遠で撮っても、コントラストのめりはりがなく、期待していたほどの絵にならない。マジックアワーでのみ望遠が生かされるのではと感じた。しばらくは2レンズ体制でいって、その使い方を見極めたい。

登山口起点:山頂まで4時間10分(撮影三回45分含む) 山頂30分 下山2時間40分

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