フランスの農業食糧省というキャリアを持つ主人公の物語。明らかに、題名にある「セロトニン」がキーワードだが、そのせいだかなんだか、荒唐無稽な挿話があっちこっちに飛び火する。抗うつ剤に頼る人物の心象風景(女性遍歴が中心)を描いたとしたら、こんな風になる、と思わせる一例。自分的にはそれほど高評価ではないが、フランスではどう読まれているのか気にかかる。村上春樹的な存在なのかな。