ウンベルト・エーコ、二作品目。前回手にした「薔薇の名前」よりかははるかに読みやすい。十字軍の史実半分、ファンタジー半分、そしてちょっとしたミステリーの味付け。「薔薇の名前」同様、キリスト教とその文化史が素地にあるとさらにおもしろく読めたと思う。これを機に十字軍の物語を紐解いてみようという気にさせられた。