徒然書き : ユスラウメの咲くころ
投稿者: hangontan 投稿日時: 2011-4-15 19:08:07 (2202 ヒット)



1997年というから、今から二昔も前になる。NHK朝の連ドラで『あぐり』をやっていた。狂言師野村萬斎演ずる個性豊かな主人公の立ち居振る舞いが色濃く残る。そのドラマの原作が『梅桃(ユスラウメ)の実るとき』。作者「吉行あぐり」の自伝である。ドラマの中身は忘れてしまったが、ユスラウメというものがあることを、このとき初めて知った。どんな梅なのか、ドラマの中で出てくるのかな、などと興味を持ってドラマを見ていたのを思い出す。だが、なかなか出て来なかったように記憶する。ただ、赤い実が庭の塀越しに覗いていたのが、一度か二度あったような、そんなうろ覚えしかない。
我が家にユスラウメの苗が来てから、四度目の春。順調に育ってくれて、早、自分の背丈くらいになった。適当に剪定をやっているが、残った枝、伸びてきた枝という枝全部に花が付いている。小さな花で派手さはないが、小紋のような印象を与える。年々付く実が多くなり、去年は食べきれないくらいに赤い実がなった。あの甘酸っぱさは、サクランボにも劣らない。ユスラウメの花が咲くとき、と、実るときを毎年心待ちにしている。

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