山旅 : 千石城山 ありがとう富山第一高校イレブン! 2014/1/14
投稿者: hangontan 投稿日時: 2014-1-14 20:24:14 (597 ヒット)









昨日の富山第一高校サッカー部の全国制覇に触発されて、「俺もやるぞ」と臨んだ今日の山だった。だが、しかし・・・。

今期一番の冷え込みとあって、折戸の峠は完璧なスケートリンクと化していた。下ることの恐ろしさ。これまでの山行を踏まえて、今日は折戸の神社脇を抜け、送電線のある山を巻いて、主稜線上の鞍部を目指すことにした。だが、巻き方が少なかったせいか、いつのまにやら、その送電線の山に取り付いていた。下るのもなんだしと思って、しばらく登り、頃合いを見計らって左の斜面を下った。しかし、目的としていた鞍部まではだいぶ遠い。へいこらと登りきって鞍部より少し先の小ピークに達したが、とんだアルバイトを強いられる結果となってしまった。

また、登り始めてから、いくらも行かないうちに、心臓が騒ぎだして、今日の体調の不良を伝えてきた。久しぶりの兆しに、不安がつのる。千石城山までの長丁場、はたして、持つかどうか。六神丸を三粒、舌下に舐めながら、先を行くことにした。

二重山稜付近からは左の尾根と二重山稜の窪みを交互に使い分けながら、ロスの少ないコース取りに心掛けた。細かなアップダウンが今日の体にはきつい。しまいには、吐き気も伴ってきて、体調は絶不調。重い体を引きずるようにして一歩一歩息を整えながら歩く。昨年五月の山ノ神の悪夢が頭をかすめる。だが、昨日の富山第一高校イレブンのあの頑張りが私の背中を押してくれた。最後まであきらめない、その一念が勝利を呼び込んだ。自分も、あきらめられない。そして、ゼイゼイ、ハァハァ言いながら、ついに千石城山の山頂に到着した。心の何かを絞り出すようにして、今年二回目の雄叫び。ちょうどその時、剱にかかっていた雲が切れはじめ、その雄姿を見せてくれた。途中であきらめなくて、本当によかった。

下山にかかっても、一向に体調が回復する気配はない。新雪を蹴散らしての下山もただただ業としか思えない。右手の斜面に飛び込みたくなる衝動をこらえながら、なんとか目的とした鞍部手前のピークに到着。そこから登りに使った自分のトレースを拾って下る。途中からトレースは送電線のある山へと向かっているが、今日の体調では登り返しはかなりきつい、何があるかわからなかったが、心を決めて、右手の谷に向かって降りて行った。なるべく左に左にと、コース取りをして、小沢を二つ三つまたいで、ひたすら下を目指す。そして、ついに車道に降り立った。そこは、則面が切り立っておらず、車道に降りるにはそこしかない、と思われる絶好ポイントであった。そこから折戸の車止めまでほんのわずかだった。

何でもなければ飛んで行って帰って来られる低山だが、こんなキツイ山行となるとは思ってもみなかった。一旦不整脈が出始めると、絶対に回復しない。登りはもちろん、帰路ほんのわずかな登りでも相当きつい。出だしからの体調不良にかかわらず無事で帰って来られたのは、富山第一高校イレブンのおかげだと思う。

登り3時間30分 下り2時間

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