山旅 : 称名道路歩き 2014/4/5
投稿者: hangontan 投稿日時: 2014-4-6 17:49:56 (597 ヒット)





















朝、目が覚めてみると障子の向こうが明るかった。昨日の時雨模様の雨は止んだみたいだ。布団から跳ね起き、あわてて支度を整え家を出た。今年はまだ足を踏み入れていない一津谷周辺の山を登ろうと車を走らせる。アルペン村に着いて、コンビニで食料を調達してザックに入れようとしたら、ザックが無かった。あわてて家を飛び出して来たものだから、ザックを車に積み忘れたのだった。それにしては登山靴は三足も入っている。ストックもピッケルもアイゼンもワカンもカメラも、ただザックだけが無かった。ここまで来たら取りに戻るのも面倒なので、目的を称名の滝見物に変更した。

藤橋のゲートは当然ながら閉鎖されている。だが道には雪はない。昨日降った雪は除雪車でかき消されていた。コンクリート歩きは底の固い登山靴にとっては歩きにくい。

桂台ゲートまで除雪されている。はたしてその先はと思ったが、ゲートから先も除雪されており、驚いたことに称名の滝の滝見台まですでに除雪は終わっていた。さらには称名の駐車場まで除雪されている。この時期にしては珍しい。おそらく、今冬は平野部の積雪が例年と比べて極端に少なかったため除雪費が浮いたので、3月中に称名道路の除雪が進んだものと思われる。今年の称名道路の開通は例年より早まるかもしれない。

ただ、昨日降った雪が桂台より先に残っていて、そこはまだ掃かれていなかった。雑穀橋で10センチ、称名の滝で20センチ程度。この雪は陽が射して気温が上がれば自然に消えていくだろう。あるいは、除雪車が入るかもしれない。

この時期の称名道路歩きの楽しみはなんと言っても悪城の壁見物。今日は昨日の降雪のおかげで、壁はうっすらと雪をまとい、黒い地肌と白いガウンとのコントラストに魅了された。写真をパチパチ撮りながら歩く。称名の滝周辺の雪の付き具合もほどよく、滝の流れと共に変化に富んだ表情が楽しめた。

帰路、人津谷出合い付近で重荷を背負った単独行者と出逢った。聞くと、単身赴任で富山に来ており、一人でアパートで寝るのもつまらないので、山で一晩寝て過ごそうと思って来た、ということだった。なるほど、そいつはいい考えだ。そういう山の入り方もありなのかと思うのであった。

サックを忘れたおかげで、思いもよらぬ拾いものをした感じ。これだから、山はやってみなければわからない。

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