本棚 : 「ライアンの代価」全4巻 トム・クランシー 著 ★★★ 新潮文庫
投稿者: hangontan 投稿日時: 2015-5-29 5:53:38 (467 ヒット)

しばらくトム・クランシーを読んでいない間に、ぞくぞくと作品が出されていたようだ。しかも、トム・クランシーは2013年に他界してしまっていた。もうジャック・ライアンとはお目にかかれないのかと思うと残念でたまらない。先に読んだ「テロリストの回廊」をはじめとして、今は残された作品を読むばかりとなってしまった。

「ザ・キャンパス」シリーズが始まってから、それまでジャック・ライアンシリーズで培ってきた「資産」がうまく生かし切れていなかった。その点が面白くないなと思っていたが、クラークやシャベスらの登場場面が多くなってきて、オールド・ライアンファンには待っていた展開となった。
特にクラークの活躍がすごい。ジャック・バウワー張りの不屈の闘志がぐいぐいと物語を引っぱって行く。ライアンとキールティの大統領選の物語も絡めて、ファンサービスもたっぷり。
ただ、終盤にきて、悪役があれよあれよと崩れていく物語の安易さが残念だった。

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