山旅 : 早月尾根 小屋まで すでに初夏 2016/4/25
投稿者: hangontan 投稿日時: 2016-5-2 17:53:43 (504 ヒット)





















例年と比べて一カ月近く雪解けが進む今年の山。早くしないと雪がなくなってしまう。

早月尾根は県の登山届出条例の区域内にあるので、ここを登るには原則としてしかるべき窓口に登山届を提出して承認を得ておく必要がある。それが面倒くさくて、まぁ春ならば馬場島の派出所に当日提出するだけでもよいのだが、近年は登山条例の期限が終わる5月中旬以降に早月尾根に行くことが恒例となっていた。5月中旬とはいえ、山にはまだまだ雪がたっぷり付いており、陽光を浴びての春山が堪能できる。
しかし、今年の山は違う、あまりにも雪が少なさすぎる。登山条例が開けるのを待っていたら雪が融けてなくなってしまう可能性だってある。そこで、条例期間内であったが、小屋までなら危険な個所もないので、黙って入ることにした。

雪の融け方の早さは想像していた以上だった。松尾平までの道は乾ききっていて、歩くたびに昨年散った枯れ葉がカサカサと音をたてる。松尾平も雪が完全に消えていて、例年なら5月中旬でも50センチくらいは残っているのだが、今日は登山道が出ている。1250、いつもならここから左手の雪の斜面に入って1700までの残雪歩きを楽しむのだが、斜面の雪の状態が読み切れなかったので、今回はそのまま登山道を行くことにした。1300過ぎてからちらほら残雪が出始めるが、90パーセントは乾いた夏道。完全に雪の上に立つのは1600を過ぎてから。1250からの雪を拾ってからここまで来られないことはなさそうだが、なんとも言えない。ゴールデン・ウィークまでならかろうじて残っているかも。

1700の間違い尾根付近も雪の量は少なく、平らな雪原状となっている。下りで迷わないように、少し登っては振り返り、少し登っては振り返り、を繰り返して、地形を頭に叩き込んだ。ここから始まる周囲の山々を眺めながらの稜線漫歩はまさに春山。小屋までは数か所急な登りがあるが、巻きながらやり過ごすのも残雪期ならではのもの。しかし、小屋前直下の登りで、太ももが痙攣を始めた。いつもなら1250の斜面からアイゼン歩行に切り替えるのだが、今回は雪の上に乗ってからもつぼ足で登行してきた、そのぶん踏ん張りが必要なため、筋肉への負担が大きかったのかもしれない。だましだまし歩いて、大事に至る前に小屋を見下ろすピークに立った。
例年5月中旬ならば、ゴールデン・ウィーク以降に登り降りした山屋の痕跡が随所に見られる。しかし、今回は人臭くさもあまり感じられない。小屋開きもまだの小屋周辺も静かなたたずまいであった。

登り 4時間5分 下り 3時間30分

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