山旅 : 早月尾根への道 その2 2016/11/5
投稿者: hangontan 投稿日時: 2016-11-13 17:40:51 (457 ヒット)

ようやく山に雪が降った。
その様子を確かめるために先週に続いてここに来た。

カメラと新調した、といっても中古、のレンズ、一脚をザックに入れて馬場島を出発。比較的明るいレンズの表現力はいかほどのものか、それも確かめたかった。

1200の標識を過ぎるころから道に雪が混じりはじめ、1600からは完全に雪の上をいく。犬を同行したと思われる先行者のトレースに助けられ、徐々に雪かさが増してくる道を順調に進む。体調は悪くない、息の乱れも、脈のばらつきもなく、体も軽い。
目標を1700の間違い尾根、1900、2100のテン場と上げていく。この上天気、ここまで来たら小屋まで行くしかないだろう。

雪は足首までくらい。先行者は1900からアイゼンを履いている。さらさらのまだ固まっていない雪は地面の状態を直接ひろいやすく、場所によっては滑りやすい。それをアイゼンでカバーしているのかもしれない。自分はといえば、夏の縦走靴にスパッツ。出発時、軽登山靴を選択しなくて正解だった。馬場島の状況からはこれだけの雪は想像できなかった。11月ともなれば、2000を超える山にはそれなりの装備が必要だということをすっかり忘れていた。

2000の標識を過ぎてからが長い。出だしの100も最後の100も同じ100メートルに違いないのに、この最後に来てのあと100の苦しさはいったいどういう訳なんだろう。ゆっくりペースで先を急いでいるわけでもないのに、とても辛く長く感じるから不思議だ。

そして、ついに小屋手前のピークに立った。
いつものごとく本当に辛い登りだったが、来てみて本当によかったと思った。

いつ来てもここからの眺めはすばらしい。小屋前には吹きだまりが出来ていて、そこを整地したテント跡があった。小屋の前では今日登頂を終えたと思われる学生風の10人くらいのグループが雪と戯れていた。

はたして、自分がこの地に来て、テントを張るのはいつになるのだろうか。
伊折から歩いて、一日目松尾平、二日目1900、三日目小屋付近、四日目アタック下山開始、五日目伊折。はたしてそれだけの荷物を背負えるだろうか、なにより心臓の暴走が起きたらそこでお終いだ。そんなことを考えながら下っていった。

登り4時間 下り3時間40分


























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