山旅 : 早月尾根への道 その3 2016/11/10
投稿者: hangontan 投稿日時: 2016-11-17 6:43:19 (462 ヒット)

予報では午前中は晴れ間がのぞき夕方から再び天気が崩れるという。その晴れ間を利用して山に向かった。

さすがにこの時期、平日ともなれば馬場島の駐車場は閑散としている。埼玉ナンバーの車が一台、はたしてどこに向かったのであろうか。登山口からすでに雪は付いている。前回来た時から一週間もたたないうちに山は冬への装いを増した。積もった雪の上には落ちたばかりのモミジの葉っぱがモザイクのように散らばっている。その上を行く足跡が一つ。駐車場に止めてあった車の持ち主であろうと見当をつける。これといった理由はないのだが、健脚者を思わせる足取り。そのトレースに導かれて高度を稼ぐ。

道すがら目に入ってくるナメコはまだ幼菌だ。ナメコハンター達が総なめにしていった後に生えてきたものと思われる。それらが食べごろになるには一週間はかかるだろう。その間、土日が挟めば、再びやつらがやってきて、採りつくしてしまうに違いない。さすがに、こんなかわいいやつを採ってしまうわけにはいかないだろう。

1600直下で、先行者と出会った。聞くと、1900まで行ったが雪がひざ下まであり、それ以上は無理と判断して下ってきたところだと言う。朝4時に出て、剱日帰りを目論んだのだと。この時期に独りで挑戦するという発想は自分にはない。しかも、日帰りでというから驚いた。雪が付いたばかりの岩とのミックス帯は滑りやすく、また雪も抜けやすく、やっかいなことこの上ない。そんな条件下で独り臨むというのだから、なおさらの驚きだ。

その青年としばし雑談をして、自分もそこから引き返すことにした。帰りに見つけたナメコはぬめりが陽にあたって輝いていた。採ろうとして木に這い上がったが、柔らかかそうにみえたそれは、凍っていてなかなかもぎとれなかった。薄手の手袋をしてなんとか木からはがし取ったが、木の皮まで取れてしまい、残念な結果となった。この時期、ナメコは標高が高い場所では凍っており、標高が低い山では見つけても腐っている場合が多い。良い条件のナメコに会える機会はだんだん少なくなって来る。

これからいよいよヒラタケの季節に入る。どこかの山で出会えるかとても楽しみだ。

1600直下往復 行動時間 6時間























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