「新・銀河帝国興亡史1 ファウンデーションの危機」 グレゴリイ・ベンフォード 著 ★★★ 早川書房

投稿日時 2018-4-2 18:16:33 | トピック: 本棚

アイザック・アシモフの「ファウンデーション」シリーズを題材として執筆された「新・銀河帝国興亡史」の第一弾。

ハリ・セルダンがトランターの首相に就く場面から始まる。まだ、心理歴史学が完成されてない頃の話。アシモフの「ファウンデーション」を補完している側面もある。かなり分厚い長編の単行本はなかなか前に進まない。超高度に発達した科学と精神世界との融合によって得られる疑似空間での物語が作品の大半を占めている。「模造人格」が描きだす世界観はまるで禅問答のようで、難解だ。昔のSF小説のような単純明快な筋運びとは程遠く、哲学書のような感じさえ受ける。SFも突き詰めていくと、こういう精神世界とは無縁ではいられないのだろうと思わされる作品であった。



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