ある夏の日の公園で。

投稿日時 2018-12-20 20:55:10 | トピック: 徒然書き

ある夏の日の公園。リハビリがてらカメラを持って散策しにいった。園内は季節の花を楽しむ人で賑わっている。そこへ記者の方がやってきて写真を撮り始めた。そのうち、来園者の方にいろいろとポーズを依頼して、人物が入った園内の様子を撮りだした。私は、よせばいいのに、記者に「それはやらせではないのか」と質問したら、記者は「これはやらせではなくて演出です。こうしなければ撮れない場合もあるんです」とのたまった。なるほど「演出」か、うまいことを言うもんだ、と感心した。確かに花の公園の賑わいを伝えるには、それを目当てに来る人々の様子が写っていた方がよいだろう。次の日、地元紙にその記事は載っていたが、人物を配した写真ではなく、公園の花を主体とした写真のみ。なぜ、せっかく依頼してまで撮った写真を載せなかったのだろうか。依頼された方は、もしかしたら載るかもしれない(載るかどうかはわからない、と言われながらも)と聞かされていたから、朝刊を開いてみてさぞがっかりしたことだろう。それなら、最初から演出などしなければいいのに。私の一言が記事に影響を与えたとは思えないのだが。
もしかしたら、その記者はそういうふうにしてこれまでの記事を書いていたのかもしれない。もしかしたら、いじった写真を載せていたのかもしれない。うそではないが演出された記事もあったのかもしれない。この件の背景にあるものはけっして小さなものではないと思う。


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