「狛犬ジョンの軌跡」垣根涼介 著 ★★★ 光文社

投稿日時 2019-11-16 10:48:53 | トピック: 本棚

垣根涼介の作品として読んだ初めての本。本屋さんや図書館の書架にあまた並んでいる本の中から、自分の意志でこの作品にたどり着けたかどうかと思うと、友達の薦めで本書に出会ったのは幸運であった。推薦本にたがわず、とても面白かった。
けれんみのない文章は読みやすく、変なひねりもない。サクサク読めるのが今風の作家のキモなのかもしれない。主題性とプロット力が7割、あと3割が文章力。題名通り「狛犬」が重要なキーなのだが、なぜ「軌跡」としたのかなかなかわからなかった。しかし、終盤に来て、やっと合点する。この終盤の納め方がおもしろい。推理小説では終盤の一行で腑に落ちるということはままあることだが、そういう纏め方とは違うもって行き方におもしろみを感じた。




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