「総門谷R 鵺篇」高橋克彦 著 ★★★ 講談社

投稿日時 2020-3-27 14:17:16 | トピック: 本棚

前作「阿黒篇」の続き、舞台は京都へ。
藤原緒嗣にすり替わった怨魔と緒嗣のライバルである藤原良房との抗争を軸に嵯峨上皇亡き後の皇位争いをからめ、魔界の盟主総門が企む地上征服を阻止しようとする空海(死後復活を遂げた)らの伝奇活劇。総門は美貌の死魔であるシバを半人半獣の鵺として蘇らせ、役小角らと共に京の夜に跋扈する。それに対し、空海は和気諒の力を借りて不動明王や愛染明王出現させ、反骨精神から野狂とも称された小野篁らと共にこれに対抗する。
阿黒篇同様、歴史の中に伝奇物を挿話として組み込み融合させており、歴史・伝奇物好きにはたまらない作品となっている。



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