「ビヨンド・リスク」 ニコラス・オコネル 著 ★★★★★ 山と渓谷社

投稿日時 2014-10-21 18:29:56 | トピック: 山の本

1996年に初版が出ている。

山の世界は「登ってなんぼ」。
その「なんぼ」がけた外れに凄い人たちのクライマー列伝。

世界のトップクライマー17人がインタビューを通して登山とクライミングへの想いを語る。
グレッグ・チャイルドの序文と、「はじめに」と題されたプロローグが現代登山と17人のクライマー達の理解に役立っている。

なによりこの本のすぐれているところはクライマー達の生の声を載せているという点だ。インタビュアーとして著者であるニコラス・オコネルは、クライマー一人ひとりの歩んできた山屋としての人生と生き方、その思想をうまく引き出すことに成功している。実績のあるクライマーの一言一言は飾り気がなく、実に生き生きとしていて、私たちの心に響いてくる。
決して彼らのような領域には入り込めないが、その考えに浸ることが自分の山への動機付けを高めてくれる。

手近なところに置いといて、いつでも何べんでも読んでみたい一冊だ。



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