「火怨」 上・下 高橋克彦 著 ★★★ 講談社

投稿日時 2015-3-11 19:05:15 | トピック: 本棚

熊谷達也「まほろばの疾風」続きで手にとった。

梁山泊と宋軍との戦いを彷彿させる。もちろん蝦夷が梁山泊で朝廷の征東軍が宋軍。

東北の人にはそうでもないのかもしれないが、桃生、小田郡、多賀城、名取、胆沢、衣川など拠点となる地名が多数出て来て、地理的地勢的背景が分かっていないと、度々繰り広げられる戦に今一入り込めない。

梁山泊同様、朝廷軍が軟過ぎて、簡単に蝦夷の作戦にはまってしまう。蝦夷は百戦百勝。それでも朝廷は数を頼りにおろかな行為を繰り返す。蝦夷を治めたとされる坂上田村麻呂すら最後には蝦夷の雄アテルイの戦術にはまってしまう。
闘わずしていかに勝利を治めるか。それを突きつめた蝦夷側に大儀があったようだ。

年号や事象ばかり暗記するのではなく、そこに至った過程を探り考えることが歴史を学ぶことの醍醐味。中学、高校の「日本史」も、もっとそうゆことに重点を置いて授業をしてもらい。



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