パナワンの成分 : トウキ (当帰)
投稿者: hangontan 投稿日時: 2006-11-14 16:59:49 (1530 ヒット)

漢方では婦人病の主薬であり、鎮静、鎮痛、強壮薬として妊婦のむくみ、腹痛、月経痛などに当帰芍薬散、当帰建中湯などに配合されていて婦人産後の要薬でもあり、鎮静通経の効き目があります。手、足を暖める作用が強いので、冷え性、血色の悪いもの、血行障害、頭痛、貧血などに広く応用されています。もちろん男性にも用いられ、中年以後の虚労、腰痛、手足の冷えやしびれに応用されています。


野生種では、ミヤマトウキ 、ツクバトウキがそれぞれ伊吹当帰、常陸当帰として、かつては市場でも取り扱われていました。栽培品種では、日本産当帰の基原植物であるヤマトトウキとホッカイトウキの2系統があり、ヤマトトウキの根を用いた「大和当帰」は古くから大和(奈良)に産する当帰の優良品種であるといわれています。中でも奈良・和歌山県境に近い大深地方及び富貴地方で生産される当帰は「大深当帰」といわれ、独特の香りと赤褐色の飴色に仕上がったものが良品とされています。 生薬名の当帰は、民間伝承によると、出産のために実家に帰った嫁が産後に当帰を服用して元気になり、無事婚家に帰宅(当に帰る)できるようになったということからついています。また、中国の民話にも薬草を採りに出かけた夫が薬草を見つけて家に帰って病気の妻を治したことから、当に帰るという意味で当帰とついたという話があります。いずれも当帰は古くから婦人病の治療に用いられてきたことを物語る民話です。
 当帰には血管拡張作用、血小板凝集抑制作用、抗炎症作用、鎮痛作用、抗菌作用等、多くの薬理的効果が証明されています。

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