パナワンの成分 : ケイヒ(桂皮)
投稿者: hangontan 投稿日時: 2006-11-14 16:47:20 (1404 ヒット)

香辛料または薬用に、古来より重要な植物として取り扱われてきました。中国においては「神農本草経」に菌桂、牡桂の名で収められ、「傷寒論」等には桂枝、桂心の名で、「本草綱目」では牡桂すなわち肉桂であると記載されています。現在の中国では肉桂の名を日本で言う桂皮に当てています。
日本では「正倉院種々薬帳」に桂心の名で記載され、古くから渡来していたものと思われます。現在薬用に使用しているものは中国産の広南桂皮の樹皮を用いています。
西洋では1世紀頃のギリシア本草「リオスコリデス」に記載され、おそらくアラビアを経てもたらされたものと考えられています。現在の香辛料に使われているシナモンはセイロン桂皮で、柔らかい芳香と甘味があります。ケイヒの消費量は日本国内では薬として利用されるよりも、食品に利用される方がはるかに多い。

植物の特徴
中国南部、インドシナ原産の高さ12〜17mになる常緑高木で樹皮は灰色、葉は長楕円形全縁で表面は濃緑色で光沢があり、裏面は帯白色を帯びます。花は円錐花序で5月に腋生または頂生し、淡黄色の小花を多数つける。耐寒温度は6〜8℃で日本では屋外で育ちません。同属に前出の日本産ニッケイ、 セイロン桂皮、ベトナム桂皮、ジャワ桂皮、タイ桂皮、ボルネオ桂皮、タイワンニッケイ等があります。

生  薬
樹皮を剥ぎ取りそのまま乾燥するかまたは、周皮の一部を除いて乾燥したものです。半管状または巻き込んだ管状で、断面が紫紅色、油性が高く、香りが強く、味が甘く、かすかに辛く、渋味がないものを良品とします。他に桂枝(若枝)、桂丁(若い果実)も薬用に用います。成分は精油;1〜3%含有し、主成分はケイヒアルデヒドです。他にタンニン等を含有します。

薬効および使用法
気の上衝、発表作用があり駆風、発汗、解熱鎮痛薬として頭痛、発熱、感冒、身体疫痛、のぼせ等を目的に多くの漢方薬等に配合されます。
^唾羯供,笋桟燭琶部筋肉が弛緩する傾向にあり、胃痛または腹痛があって、時には胸やけ、げっぷ、食欲不振、はきけなどを伴う次の諸症:神経性胃炎、慢性胃炎、胃アトニー。
葛根湯 感冒、鼻かぜ、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛み。
7忙淌髻‖領呂衰えたときのかぜの初期。
ぞ青竜湯 気管支炎、気管支ぜんそく、鼻水、うすい水様のたんを伴う咳、鼻炎。
ト味地黄丸 老人の冷えを伴う腰痛、手足のしびれ、むくみまたはかゆみ。

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