パナワンの成分 : シャクヤク(芍薬)
投稿者: hangontan 投稿日時: 2006-11-14 16:53:16 (1092 ヒット)

「立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花」と、古くから美人のたとえとしてよく知られています。シャクヤク、ボタン、ユリ、いずれも豪華絢爛たる花を咲かせます。美人の例えに使われた裏には、薬草としての効能も隠されていたのです。これらの植物は全て婦人病の薬草です。 シャクヤクは、冷え性、月経不順、産後の疲労回復。ボタンは月経困難、便秘。ユリは乳腺炎やできものの薬草です。

中国の薬物書の古典「神農本草」には、芍薬の効能については腹痛、知覚異常を除き、刺すような痛みをとり、また発作性の痛みをとり、利尿(りにょう)の効き目があって、神経の安定によいという記述があります。 シャクヤクは、漢方の要薬であり、婦人薬として利用度が最も高く、また、筋肉の痙攣からくるひきつけを和らげ、腹痛、疼痛、下痢などに用います。

シャクヤクは、北朝鮮、中国東北地方、蒙古、シベリア地方原産で、古くに中国から薬用として日本に渡来しました。すでに、足利時代には栽培されたという記録が残っていて、これによりボタンより先に渡来したことがわかります。 花には白色、薄紅色を主にして多用な園芸品種に改良されていて「和漢三才図会」には500種をこえる品種があるとされています。 アメリカのシャクヤク協会では、さらに多くがあり1904年には2600品種が集められたということです。 ヨーロッパには、日本からケンペルによって伝えられました。ボタン属の学名パエオニアとは、ギリシャ神話の中の医学の神パエオンの名前からつきました。

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