サプリメントの話 : 血圧高めの方にお勧めのペプチド
投稿者: hangontan 投稿日時: 2006-11-24 7:01:04 (2829 ヒット)

高血圧に良いとされるサプリメントは少なくなく、実際にある程度のエビデンスがあるものも多い。
血圧の上昇はアンジオテンシン兇砲茲觀豐票縮作用によりおこる、アンジオテンシン兇蓮■腺達邸淵▲鵐献テンシン変換酵素)によってアンジオテンシン気茲蠕言される。アンジオテンシン兇8個のアミノ酸(DRVYIHPF)が繋がったオリゴペプチドです。蛋白質はアミノ酸のペプチド結合したものです。アミノ酸のアミノ基と(-NH2)カルボキシル基(-COOH)が脱水縮合するのをペプチド結合(-NH−OC-)という。

オリゴペプチドはアミノ酸が2から十数個結合したものをいう。高血圧対策のトクホ(特定保険食品)に配合されているオリゴペプチドは様々な蛋白質を部分加水分解して作られる。乳清由来のラクトトリペプチド(カルピス「アミール」)、カゼイン由来のカゼインドデカペプチド(カネボウ「カゼインDPペプティオドリンク」)、かつお節由来のかつお節オリゴペプチド(日本サプリメント「ペプチド」シリーズ)、イワシ由来のサーデンペプチド(日清オイリオ「マリンペプチド」ほか)、ブナハリタケ由来のイソロイシルチロシン(キリン「ビー・フラット」)、ワカメ由来のワカメペプチド(理研ビタミン「わかめペプチドゼリー」、海苔由来の海苔オリゴペプチド(白子「毎日海藻 海苔ペプチド」)などがある。

ラクトトリペプチド
乳酸菌で醗酵した乳の中から見つかったペプチド性分。アンジオテンシン変換酵素(ACE)を阻害して血圧を下げる効果がある。主な有効成分は、2種類のトリペプチド。ラクトトリペプチドを含む飲料「アミールS」やヨーグルトが「血圧が高めの方に適する」トクホとして厚生労働省から認められている。
かつお節オリゴペプチドは、熱水抽出したかつお節の残りをプロテアーゼで分解して作る。一日1.5gを摂取すると、2〜3週間で穏やかに血圧が下がることがヒト試験で確認されている。粉末スープや粉末味噌汁、粉末茶、錠剤などが「血圧が高めの方に適する」トクホとして厚生労働省から認められている。

サーデンペプチド 
いわしの蛋白質を酵素で分解したペプチドの商品名。アンジオテンシン変換酵素(ACE)を阻害して血圧を下げる効果がある。主な有効成分はアミノ酸のバリンとチロシンが結合したバリルチロシン。サーデンペプチドを配合した飲料やサプリメントが「血圧が高めの方に適する」トクホとし厚生労働省から認められている。目安量は一日0.4g。

ブナハリタケ
キリンビバレッジが03年6月に「血圧高めの方に」というトクホの表示許可を得て、発売した清涼飲料水は、ブナハリタケというキノコのエキスを配合したキノコで始めてのトクホの許可取得商品です。主要な降圧制分がイソロイシルチロシンというジペプチドで、アンジオテンシン変換酵素(ACE)の阻害活性が強いことがわかった。

シルクペプチド
蚕が作る蛋白質である、絹をぶん解したペプチド。特定の製法で作られたシルクペプチドは血圧を下げる作用のある成分を含んでいる。

その他の高血圧に良いとされるサプリメント (エビデンスが無い物も含む)
GABA,アルギニン、イカリソウ、イソロイシルチロシン、インドセンダン、エゾウコギ、キチン・キトサン、クエン酸、クロム、クロレラ、ゲルマニウム、コエンザイムQ10,昆布茶、コンドロイチン、酢、スカルキャップ。ステビア、セイヨウサンザシ、セレン、どくだみ、杜仲茶配糖体、にんにく、フコイダン、マグネシウム、ヤーコン、リンデン。
ギャバ(GABA) γ―アミノ酪酸の略称。哺乳類の脳内の伝達物質。脳の血流を改善する作用が知られ、脳代謝を賦活する医薬品として実用化されている。サプリメント向けのGABAは米胚芽やカボチャなどから作られる。血圧を下げイライラを解消する効果が確認されている。

アルギニン
塩基性アミノ酸。血管の内皮細胞が作る血管拡張因子である一酸化窒素(NO)の原料や、アンモニアを体内で解毒する役割をもつオルニチンの原料となる。

杜仲葉配糖体
杜仲の樹皮は古来より煎じて漢方薬として服用されている。葉も樹皮と同じく、杜仲独特の成分を含む。副交感神経を活性化して血圧を下げる作用を発揮するのは杜仲葉配糖体。その代表的成分であるゲニポシド酸を、一本50mlにつき30mg含む杜仲茶飲料は「血圧高めの方に適する」という表示を厚生労働省が許可した特定保険食品。

黒酢
琥珀色が濃い食酢。この色は醗酵・熟成の間にアミノ酸が糖と反応して黒褐色になったもの。血流を改善して血圧を下げる作用が知られている。

ゴマリグナン
ゴマに含まれる脂溶性の抗酸化成分の総称。セサミン、セサモリン、セサミノール、セサモールなどがある。肝臓の働きを高め、二日酔いや悪酔いを予防する。肝臓で書房を利用しやすい方に変える控訴を活性化する。コレステロール値や血圧を下げる作用がある。摂取目安量はセサミンとして一日10mg(ゴマ3000粒分)。

エゾウコギ
シベリアニンジンの和名。チョウセンニンジンと同じウコギ科の植物。シベリアや中国東北部、北海道などに自生する。主成分はエレウテロシドと呼ばれる物質。抵抗力を増し、精神を安定させてストレスや病気に耐える体を作る。
降圧剤処方時に注意が必要なサプリメント

GABAや杜仲葉配糖体は、降圧剤と併用で過度の血圧低下が発言される可能性がある。甘草は利尿薬との併用で、低カリウム血症や偽アルトステロン症が現れやすくなる。アルギニンはACE阻害薬の作用を増強し低血圧にする可能性が推測され、また高カリウム血症を引き起こす可能性がある。各種のペプチドはACE阻害薬との併用で作用が重複し、過度の血圧降下、血中カリウム値の上昇などが発現する可能性がある。

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