花粉症 : 花粉症対策
投稿者: hangontan 投稿日時: 2007-4-2 8:11:12 (1409 ヒット)

生体に有害な免疫反応を一般にアレルギーと呼びます。花粉症は、花粉がアレルゲンとなって引き起こされるアレルギーです。アレルギーの分類にはクームスCoombsの分類がつかわれる。分類されているなかで儀織▲譽襯ーは、アレルギー反応の代表的な型で、一旦感作された抗原に、2回目以降に接触した際に即座に起こる免疫反応です。この反応には免疫グロブリンE(IgE抗体、レアギン)が関与している。発生には、2種類の細胞が重要な働きを担っている。それらは、肥満細胞および好塩基球であり、細胞質に多数の顆粒をもっている。これらの細胞はIgE抗体と結合する特殊な受容体を持っており、これらの細胞にIgE抗体が結合し、さらにIgE抗体に抗原が結合すると、肥満細胞や好塩基球は、顆粒を放出する。この顆粒の中にヒスタミンなどが含まれており、局所に炎症作用を引き起こす。


アイブライト(eyebright):学名Euphrasia officialis,和名はヤクヨウコゴメグサ。ヨーロッパ原産、ゴマノハグサ科の一年草。その名の通り、目の症状に使われるハーブ。充血や粘膜の炎症を取る作用があり、疲れ目やアレルギーによる目のかゆみに効果がある。花粉症対策のサプリメントでは、ネトルと組み合わせた商品が多い。

ネトル(nettle):ヨーロッパ、アジア原産のイラクサ科の多年草。和名はセイヨウイラクサ。アレルギー反応の第一ステップとなる抗体(IgE)の過剰な生成を抑える。花粉症対策サプリメントの代表格のひとつ。鉄分や葉緑素も豊富に含む。一日にエキス量で600〜900mgを、花粉が飛び始める1〜2週間前から飲むといいとされる。葉や茎、花の乾燥粉末や、チンキタイプのサプリメントがある。

エルダーフラワー(elderflower):和名はセイヨウニワトコ。ヨーロッパ原産で、森や荒地に生育する。花の部分を使ったハーブテイーや、カプセルタイプのサプリメントがある。風邪やインフルエンザ、花粉症などのアレルギー症状の緩和に役立つとされる。

黄杞茶(kohki tea):中国南部の広東省などの山中に自生するクルミ科の常緑高木である黄杞(Engelhardtia chysolepis) の葉が原料のお茶。ほのかな甘みがあり、昔から甘茶と称せられてきた。体脂肪の分解を促すサイクリックAMPの働きを強めるダイエット成分や、抗アレルギー作用などがある。有効成分としてポリフェノールの一種アスチュルビンが知られる。

甜茶(Tien cha/Chinease blackberry tea):中国南部原産のバラ科の茶葉(Rubus suavissimus S.Lee)。名前の通り、ほんのり甘い味がする。甜茶に含まれるポリフェノールは、アレルギーの原因物質であるヒスタミンの生成を抑える。お茶や抽出エキスは、花粉症対策のサプリメントの代表格になっている。一日量は抽出エキスで120mg以上。400mg程度まで摂取量を増やすと、さらに効果的とされる。

ケルセチン(quercetin):タマネギや緑茶、リンゴなどに多く含まれる水溶性の茶褐色の色素性分。プロポリスやイチョウ葉エキスの薬効成分の一つである。いわゆるポリフェノールの一つで、抗酸化作用や抗炎症作用が強い。末梢血管を強くする飲み薬や、喘息や花粉症などを抑える飲み薬に配合されている。2000年には日本でもサプリメントへの配合が解禁になった、摂取目安量は一日250〜500mg。

シソ(Japanese basil):学名Perilla frutescens. 花粉症などのアレルギーを抑えるサプリメントに配合される。シソの葉や種子に含まれるポリフェノールが、鼻水やくしゃみを引き起こすアレルギー物質のヒスタミン、鼻づまりの原因となるアレルギー物質のロイコトリエン生成を同時に抑える。また、シソの種子からとられる油に含まれるαリノレン酸も、ロイコトリエンの生成を抑える作用がある。シソの葉エキスなら400mg、シソの種子の油なら150〜450mgを症状が出る2〜3週間前から飲み始めるとよい。

ロスマリン酸(rosmarinic acid):植物のポリフェノール成分の一つであるフラボノイドに属する物質。シソやローズマリーなどのシソ科植物に多い。抗酸化作用が強い。ロスマリン酸を含むシソ抽出物は、アレルギーを抑制する作用を持ち、花粉症を抑制する効果がヒトで確認されている。抗酸化力で肌を保護する作用もあり、化粧品に配合されている。

ルテオリン(luteolin):植物のポリフェノール成分の一つであるフラボノイドに属する黄色色素。シソやミント、ローズマリーなどのシソ科植物や、マメ科の落花生などに多い。抗酸化力が強い。ルテオリンを含むシソ抽出物は、アレルギーを抑制する作用を持ち花粉症を抑制する効果がヒトで確認されている。

ペパーミント(peppermint):学名Mentha piperita.シソ科の植物。和名はセイヨウハッカ。胃散分泌を促進し、消化機能を整える働きがある。有効成分はメンソールで、清涼感があり、ガムや飴の香料としておなじみ。精油成分は、頭痛や凝り対策のアロマセラピーにも用いられる。この精油成分を抽出した残りにポリフェノールが含まれる。このミントポリフェノールは、花粉症などのアレルギー作用を抑える働きを持つ。

セイヨウフキ(butterbur):キク科の多年草。地下茎から抽出したバタシンという成分が鼻づまりの原因となるアレルギー物質、ロイコトリエンの働きを抑える。抗アレルギー薬と同等の効果があり、眠くないにくいという研究報告が、2002年英医学誌に発表された。花粉症を初めとするアレルギー治療に利用される。またドイツでは、20年以上前から偏頭痛の薬として販売されている。膀胱の機能を整え、頻尿や残尿感といった排尿のトラブルを解消する作用もある。いずれもベタシンの抗炎症作用によるものと考えられる。

 *ポリフェノール(polyphenol):分子内に複数のフェノール性水酸基を持つ物質の総称で、5000種類以上が知られている。赤ワインのプロアントシアニジン、お茶のカテキン、そばのルチン、コーヒーのクロロゲン酸、タマネギのケルセチン、ムラサキ芋のアントシアニンなどが有名。抗酸化力が強い。消化酵素の働きを妨げるとともに脂肪の燃焼を促進するダイエット効果や、血液をサラサラにしてむくみを改善し、肌を美しくする効果が注目されている。

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