くすり屋のトリビア : シャネルN°5の秘密 ジャコウ
投稿者: hangontan 投稿日時: 2006-11-16 12:40:25 (650 ヒット)

富山のくすりを語るに切っても切れないのが「六神丸」。この。六神丸の成分として使用されているのが「ジャコウ(麝香)」。ジャコウは中国を中心にアジア大陸の北部・東部に生息するジャコウジカの雄の性腺から分泌されるゼリー状の分泌物を乾燥したものです。中枢神経刺激、強心、呼吸増加、降圧、抗菌、抗炎症作用、性ホルモン作用があります。 現在は四川省の飼育施設でジャコウジカが飼育され薬として供給されています。
ジャコウ(ムスク)は銀幕のスターのマリリン・モンローが好んで使用した高級香水「シャネルの五番」の香りの成分に使われるほど独特の香があります。N°5は花のエッセンスに合成香料のアルデヒドの特徴を生かして調合されたはじめてのフレグランス。天然成分にアルデヒドが加わって新しく現代的な軽やかさを生み出したモダンな香りです。1921年に発表され、80年以上を経た現在でも、世界中で愛され続けています。一方、六神丸のルーツは中国の清の時代、300年以上経た今でも使用されており、その効能は絶大です。香水と薬、古今東西、ジャコウを通して不思議な縁を感じます。高級果物「マスクメロン」の名は、香り高い「ムスク」から来ています。

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