くすり屋のトリビア : たかが便秘と侮れない 「快便」は健康のバロメーター
投稿者: hangontan 投稿日時: 2007-11-21 13:24:16 (1052 ヒット)








 快食、快眠、そして「快便」が健康のバロメーターと言われていますが、そのうち特に女性ので間で悩みを深くしているのが「便秘」。その一方で、過度の緊張などストレスが原因で「下痢」や「便秘」、また両方を交互に繰り返す「過敏性腸症候群」も現代社会人を襲う病気としてクローズアップされています。
 本来、正常な便には通常、70〜75%の水分が含まれていると言われていますが、その水分を吸着する食物繊維が不足したり、腸の働きが不活発で長時間にわたって便が滞った形になると、排泄が困難になって便秘となります。また反対に腸で水分が吸収されなかったり、大腸に炎症などが起きていると、水分の多い下痢便となるのです。こうした便秘や下痢でも、慢性的なもの、あるいはそれらを交互に繰り返す「交替性の下痢」であれば、背後に重篤な病気が隠れている場合もありますので要注意。腹痛や血便などの症状が現れた場合は早めに医師の診察を受けることが大切です。
 慢性の便秘に悩む女性にとって、食欲不振、おなかの張りや痛み、肥満、肌荒れ・吹き出物、頭痛・肩こり、不眠、イライラ、そして痔など、さまざまな体の不調を招き、その悩みを一層深いものにしています。ただ便秘の中でも、何らかの病気が原因となって起こる「器質性便秘」には充分に気をつけなければなりません。これは、大腸に腫瘍やポリープができて腸管を塞いでいたり、他の内臓が炎症を起こして腸を圧迫しているために、便の出が悪くなるものです。
 例えば、急性の便秘の場合は腸ねん転や腸閉塞が考えられますが、この場合、激しい腹痛や嘔吐を伴うことが多いです。また、大腸憩室炎や痔、大腸ポリープ、さらに大腸がんなどの場合、慢性便秘を伴うことがありますが、便に血液や粘液が混じったり、色が黒ずんでいる時は消化器官の病気が疑われる場合もあります。たかが便秘と侮らず、一度、専門医に相談することも必要と言えます。
 

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