「天使と悪魔」

ダン・ブラウン 著 ★★★ 角川書店 

はじめに読んだ『デセプション・ポイント』よりは面白い。 ジェットコースター・サスペンス、しかもタイムリミット付。たった一滴ですさまじい破壊力のある反物質が盗まれる場面から始まり、話はコンクラーベが行われようとしているバチカンを舞台に展開する。信仰と最先端科学の接点、すなわち、『量子力学を突き詰めていくと心の問題に係わってくる』と言われているが、ここでもそれが一つの主題となっている。が、真骨頂は主人公の謎解きの聡明さと、それを追ってヒロインと共に繰り広げる大活劇。文字の裏側に映画のスクリーンが透けて見えるくらい。 24時間で事件は解決するのだが、本当に一日あれば読めてしまう。

「天使と悪魔」

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