「戦士達の挽歌」
フレデリック・フォーサイス 著 ★★★★★ 角川書店
小気味のいいウイットが効いた五つの短篇集。 奇をてらったトリックや重箱の隅をつつくような伏線などないのだが、全ての結末において、うーんと唸らせてくれる意外性。物語の醍醐味を十二分に味あわせてくれる。読み終えた後に再びタイトルに目をやると、これが内容の全てを物語っていたりする。ここでまた一本取られる。タイトルにもなっている「戦士達の挽歌」の原題は『DerVeteran』。「ベテラン」という意味をしみじみと感じさせてくれた。
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