「権力の裏切り」

ジョン・アーリックマン 著 ★★★★ 角川書店

ジョン・アーリックマン三部作の中では一番面白い。といっても、その差わずかしかないけれど。ウルグアイで出来したクーデター問題の責任を一身に負わされる羽目になった大統領補佐官が自身の無実を訴えどこまで自分の意志を通せるのか、そしてホワイトハウスがいかにしてその問題を乗り切ろうとするのか、両者の駆け引き、というよりは対決、が見もの。大体は読み手の想定内で物語は進んでいくが、最後の最後になって大統領の発する声明がすべてを収拾し、締めくくることになる、という結末意をに意を突かれた格好。それが星一つ増やすことにつながった。

「権力の裏切り」

Loading