「幕末長州藩の攘夷戦争」

古川薫 ★★★ 中公新書

こんな史実は初めて知った。長州藩が下関を通る外国船を砲台でぶっ放していたこと、そしてその反撃に連合艦隊(フランス、イギリス、アメリカ、オランダ)が結成され、長州藩と一戦を交えたこと。連合艦隊と戦うための武力を長州藩が備えていたことの驚き。時代は待ってくれないというが、時代を見越した長州藩の先駆的行動は恐れを知らぬというか、いやはや大したもんだ。これがまた倒幕、維新への礎となっていくのだから、激動の時代というのはただ一つの事象が引き金になるのではなく、様々なものが必然的有機的に働いてうごめいていたことの証左であろう。

「幕末長州藩の攘夷戦争」古川薫 ★★★ 中公新書

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