「霊山」

高行健著 ★★ 集英社

この作品を含めた活動で2000年に中国初のノーベル文学賞を受賞した。人称を変えながら、独白、回想、伝聞などを叙述していく。小説の一場面なのか、回想なのか、はたまた独白なのか次の段落には話が飛んでいる。最初から終わりまでこの調子で、話の筋というものはない。作者自身「文学は個人の声でしかありえない」と言っている。日本語訳も大変だったらく、英語訳の「ソウル・マウンテン」を参考にしたと訳者は言っている。

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