「流浪地球」
劉慈欣 著 ★★★★ KAKOKAWA
WOWOWでやっていた映画が超弩級の面白さだったので、その原作となった本を借りて来た。WOWOWのやつは第二部(後編)で、第一部(前編)はNetflixでないと観られない。もしかしたら、原作ならその辺もカバーしているかもしれないとの期待があった。
映画を観た後では長編の大作だと思っていたが、数十ページほどの超短編だった。地球に一万機以上の核融合エンジンを設置して地球を飲みこもうとする太陽から脱出し、千年もかけてケンタウリ・プロキシマを目指すという途方もなく壮大な物語。原作は映画のエキスだけを抽出したような秀作だった。というより、この短編から、よくあれだけの物語を織り込み、スケール感に満ちた映画を作りあげたものだ。ハリウッドをも凌ぐかと思われる映像は圧巻で完成度も高く、正に中国のSF映画恐るべし。
「流浪地球」劉慈欣 著 ★★★★ KAKOKAWA |