「外事警察」

麻生幾 著 ★★★ NHK出版

この作品は、テレビドラマの原作のための小説ということで書きおろされたとのこと。 最初に小説があってその映像化というのならすんなり理解できるのだが、その逆となるとなんか違うような気がして・・・。でも、どっちでもいいのか。 はじめから映像化を想定した小説を書くというのは作家にとってどんな心境なのだろうか。 普通の作品と同じスタンスで臨めるものなのだろうか。作り方に違いがあるのだろうか。 読みながらその場面場面を頭に思浮かべるのは本読みの常だが、この作品では、読みながら、この場面はどんな風に映像化されるのか、そんなことばかりが気になった。自分が脚本家やドラマ製作者にでもなった気がして。 ドラマはすでに放映され(NHK土曜ドラマ)、かなり人気も高かったときく。映画(「外事警察」としては二作目)も近々公開される予定だとか。こうなるとやっぱりテレビドラマを観ておかないと。と思っていたら先週から再放送が始まっていた。これを偶然と呼ぼうか、不思議な因縁と言わざるを得ない。 諜報物や対テロ物の分野が好きで、数多く並んでいる書架の中からたまたま手に取った一冊が、「外事警察」、どうも旬なキーワードだったようだ。

「外事警察」

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