「七つの会議」

池井戸潤 著 ★★★★ 日本経済新聞出版社

今度の池井戸潤はいつもとは一味違う。 舞台は大手総合電機会社ソニックの子会社東京電建。会社という組織は様々な部署の有機体。そこにはそれぞれの立場、それぞれの生き方がある。そのそれぞれの仕事に携わる“社員=人”をオムニバス形式で綴りながら、全体として一つの物語に集結させている。そのさりげなさ、というか、挿話と本筋の構成の妙、技巧に走らないストーリーテリングのうまさが際立っている。 会社とは何か、仕事とは何なのか、究極の選択を迫られたとき、どう人間は動くのか。

「七つの会議」

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