「英雄ここにあり」
柴田錬三郎 著 ★★★ 新潮文庫
三国志ファンは多いと思うが、自分もその一人。吉川英治のは何度読んでもおもしろい。たまには違った作者ので、と、手に取ったのが本書。やっぱりおもしろい。「あの話はどうなった」「ははーん、そうだったのか」と両書を比較させながら読み進む。吉川英治のは八巻あり、終盤はやや長すぎたきらいがあったが、本書は三巻で、書くところはきっぱりと書き、てんぽも早い。孔明が出師の表をしたためたところで終わっているのも、これはこれですっきりとした終わり方だと思う。
「英雄ここにあり」 |