「シャッター・アイランド」

デニス・ルヘイン 著 ★★★ 早川書房

ボストン沖の孤島にある収容所が舞台。 物語がいくつもの線から編み上げられており、最初はそれに気がつかない。それが読書の思い描いた通りの話なのか、主人公の現実なのか、夢物語なのか、最後の最後に至ってもどっちなのかなと考えさせられる。おそらく多くの読者はそう感じているに違いない。秀逸なのは人物描写と登場人物がかわす会話の完成度の高さ。両方の切れ味だけでも十分に楽しめる。ミステリーとしてはよくできていると思う。

「シャッター・アイランド」

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