「宙の復習者」
エミリー・ティッシュ 著 ★★ 早川書房
今回のヒューゴー賞受賞作品はちょっと敷居が高かった。
バックグラウンドとうか設定に入って行けず、長編である本作品の最後まできてもそれが解消できなかった。SFであるから作者独自の世界があっても不思議ではないのだが、それがスターウオーズのように素人にも分かりやすい物語でないとき、想像力が追いつかない。 本作品のキモは、時空の平行世界。その概念についていけなかった。SF作品では、筆者・読者間にはある程度の共有感度が必要ではないかと感じせられた。その感度が貧弱だと、他の小説でもそうだが、SF作品の場合、余計に作品に没入できない。長編の場合、半分わかったような気になって、それでよしとする場合もあるが、本作品は最後までそれが叶わなかった。本作品を読んで高評価を与えられる人は、相当SF感度が高い方だと思う。
| 「宙の復習者」エミリー・ティッシュ 著 ★★ 早川書房 |
![]()
