「ブラック・スクリーム」

ジェフリー・ディーヴァー 著 ★★ 文藝春秋

「スティール・キス」に続いてまたもや★二つ。 常に新境地を切り開こうとする作者の意欲には敬服の至りだが、本作品ではそのひらめきが上滑りしている感がある。仕込まれたトリックに「してやられた」というよりは「えー、そんなのありか」という印象の方が強い。冒頭からなんとなくいつもの作品とは切れが違う、と思いつつ読み進めるが、まぁ、そのうち凄いことになるのだろう、という期待は見事に裏切られた。なんでだろうなー。もし、次の作品もこんな感じだったら、リンカーン・ライムシリーズは完全に経年劣化に陥ったとみていいだろう。

「ブラック・スクリーム」

Loading