「ニッケル・ボーイズ」
コルソン・ホワイトヘッド 著 ★★★★ 早川書房
コルソン・ホワイトヘッド、三作目。 少年院を舞台とした1960年代の実話をもとに書かれているというのだが、まぁ、こんなことが本当にあったのかと思わされた作品。この時代もまだ、黒人は虐げられ、人権はあってないようなものだったらしい。「ひどい時代」は続いていた。描かれているのはアメリカ繁栄の黒歴史であり、黒人が受けた差別と暴力の実態。単なるノンフィクションよりも、小説という形をとった方が心に響くものがあるという例の一つだと思う。
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