「陪審評決」

ジョン・グリシャム 著 ★★★ 新潮社

これを読めば陪審員裁判の仕組みのすべてがわかった気になる。 いわゆるタバコ訴訟を借りたフェイク小説。 「裁判は陪審員を選ぶ段階からすでに始まっている」ということは、これまでに読んできたいくつかの裁判小説を通して知ってはいたが、この作品に描かれているような凄まじい内幕があるとは思いもよらなかった。 読みはじめから「落ち」がなんとなく想像できるのだが、そこまでに至る物語が軽妙で心地いい。善玉と悪玉の対比も単純明快。分厚い本だが、一気に読めてしまうエンターテイメント作品だ。

「陪審評決」 

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