「ルーズヴェルト・ゲーム」
池井戸潤 著 ★★★ 講談社
本命の「下町ロケット」を予約してから半年。まだ自分の番が回ってこない。 そこで手に取ったがこの一冊。 社会人野球チームの浮沈と中堅電子部品メーカーの生き残りを賭けた大勝負。 野球の試合は八対七が一番面白いという。七対七までの攻防には様々な場面がある。その接戦を制して勝った時の喜びはひとしおであろう。企業間同士の激烈な競争もそれに似ている。 不況のおり、企業が生き残るためにはコストダウンのためのリストラが必要となることもある。だかしかし、それだけでは企業は生き残れない。企業のトップが社員のことを思い、それに社員が粋に感じて、全員一丸となった時にこそ、爆発的な力が生まれる。 息詰まる野球の攻防戦と社運を賭けた企業の受注合戦を、池井戸潤風に仕立てある。涙と笑いと、読了後の余韻はさすがだ。
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