「三国志」北方謙三 著 ★★★ 角川春樹事務所

投稿日時 2020-11-30 11:04:46 | トピック: 本棚

「チンギス紀」が第八巻で足踏みしている間に選んだのがこの作品。
「三国志」は吉川英治の文庫本で3回は読んでおり、自分の頭の中にはある程度「三国志」が出来上がっている。そこで、北方謙三はどんな描き方をしているのか興味があった。
三国志といえば、そこから生まれた故事名言が有名だが、本作品ではそれらに執着せず表に出さず、かつそれらの逸話を作者の視点で完結させている。私のように吉川英治の三国志に慣れたものにとっては、やや拍子抜けの感もあるだろう。しかし、登場人物ひとりひとりへの思いと筆圧は作者ならではのものを感じる。特に、麦城での関羽の最期と孔明が泣きながら馬謖を切る場面はとても読みごたえがあった。



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