「目くらましの道」ヘニング・マンケル 著 ★★★★ 創元推理文庫

投稿日時 2023-7-29 17:26:26 | トピック: 本棚

ヴァランダーシリーズとしては珍しく、個人的なアヴェンジャーを中心に据えた物語。だが、とても悲しく、なんともやりきれない事件である。主人公の警部ヴァランダーが感じた思いを、多くの読み手が感じ取ったことだろう。
世界の富と繁栄とは裏腹に、貧困の連鎖とそれから生まれる哀しい結末。やってられない気持ちになるのはヴァランダーならずとも。やるせなさと虚しさにヴァランダーは深く沈んでいくだけ。



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