「ハーレム・シャッフル」コルソン・ホワイトヘッド 著 ★★★ 早川書房

投稿日時 2024-3-26 17:49:21 | トピック: 本棚

「ハーレム・シャッフル」コルソン・ホワイトヘッド 著 ★★★ 早川書房
時代は1959年、舞台はニューヨークのハーレム、黒人の家具店主が主人公。黒人問題とかそれに関連する人種差別、貧富の差を主題にするには、やはり「黒人」をルーツに持つ作家の方が作品に説得力があるような気がする。彼らにしか描けない、分からない、そんな世界があるような気がする。結果的にそうなっているにすぎないのかもしれないが。
まず、ハーレムの路地裏界隈の描写が秀逸で、空気感や匂い、住人の生活が目に浮かんでくる。それが骨格となって物語全体を形作っている。邦訳の仕方もあるのだろうが、文章使いにも凝ったところがなく、すぐに物語に入っていける。



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