「昭和歌謡大全集」

投稿日時 2010-5-10 6:16:38 | トピック: 本棚

村上龍 著 ★★ 集英社

歌の本ではない。やたらと口語調の文章。ブックカバーが内容を象徴している。昭和はすでにレトロとなってしまったが、その時々の流行り歌が作品中で使われ、その頃の自分を思い出してしまう。登場人物らは過去にはなんの繋がりもないのだが、何気ない会話のなかで昭和の一場面が語られると、それが共通認識となっていたりする。昭和の時代はモノカルチャーの押し付けの真っ只中だったとつくづく思う。平成になってもその歩調は止まらないが、それを感じるのは時間を経てからのことであろう。昭和を懐かしむのは年をとったからに違いない。
淡々と殺しが描かれているが、なんとなく哀しい。



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