「侵攻作戦レッド・フェニックス」

投稿日時 2010-5-11 6:32:16 | トピック: 本棚

ラリー・ボンド ★★ 文春文庫

再読。作者はトム・クランシーも一目を置くウォーゲームの第一人者。戦闘機のドックファイトシーンや白兵戦など個々の戦闘場面には秀でたものがある。が、物語の手腕ではトム・クランシーに一日の長がある。南北朝鮮非武装地帯の巨大トンネルで北側の武器や戦車が発見され、そこから始まる攻防。北側から送り込まれているスリーピングエイジェントの動き。新しく戦地に就くことになった新米少尉への期待感。など序盤は読ませてくれていたのだが、ストーリー展開は急速にダウン。単純な戦闘場面ばかりが多くなる。やたら死人が続出、戦闘機はいともたやすく撃墜され、とにかく北朝鮮軍が弱すぎる。昔タイプの日本の時代劇を見ているよう。序盤にちらついていたスリーパーエイジョントの影はいつの間にか消えてしまっていた。



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