「フリーダム」ジョナサン・フランゼン 著 ★★★ 早川書房 

投稿日時 2013-3-14 21:42:33 | トピック: 本棚

怒涛の762ページ、定価4000円のこの分厚い本は読み応え十分。

よきにつけ悪きにつけ現代アメリカの姿を鮮明にかつ克明に描写していると思われる。(なにせアメリカには行ったことがないのだから、想像の中でしかないのだが)

自分に対して忠実に生きようとする夫婦、とその家族、そしてその周りの人々。男女間の、欲望の深さと錯綜。子供が大人として自立していく過程。何が正しくて、何がいけないのかとかそんな枠を超えた、理屈抜きに物語自体を楽しませてくれる力がこの作品にはある。長編ながらも、冒頭から最後まで一貫した読み応え、ただ単に読み進むことの快感が持続する。主人公らの日常に自然と引き込まれてしまうのは、そこに自分の姿の投影を見るからであろう。



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