「北条早雲 全5巻」富樫倫太郎 著 ★★★ 中央公論社

投稿日時 2018-12-18 10:28:40 | トピック: 本棚

名前だけは知っていて、人気のある武将であることを耳にすることがあったが、北条早雲についてはなんにも知識がない。それだけに、興味深く読めたのは間違いない。北条早雲こと伊勢新九郎は備中荏原荘(岡山県井原市)で幼少期を過ごし、その後、駿河、伊豆を制覇する。彼の知略に長けた戦術が次々と披露されるのが、本作品の見どころ。

著者の作品は初めてだが、とても読みやすく、さらさらと読めてしまう。
まるで、マンガの一コマ一コマを文章にした感じ。逆にいえば、文章にふくらみがなく、作品としての深みにも欠ける。脇役や敵対する武将らへの深掘りが無いのもあっさりと読める要因だが、その分、作品としての幅がなくなるのは否めない。

応仁の乱前後の将軍家の動きもうまく取り入れられており、その時代背景を大雑把に理解するには良い作品だと思う.




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