「さよなら、愛しい人」 レイモンド・チャンドラー 著 ★★★ 早川書房

投稿日時 2011-8-7 19:47:02 | トピック: 本棚

『ロング・グッド・バイ』に気をよくして手に取った二冊目。この作品も村上春樹氏による“新訳”。小気味よいテンポで、最後まで一気読み。ウイットの効いたフィリップ・マーロウの名台詞が随所で炸裂する。ピンチのときでもマーロウの口からは一刺しが放たれる。それを聞かされた方の悪党もさすがに「減らず口は止せ」と言わんばかりの応対。この期に及んでもまだ気障な台詞を吐かなければならないマーロウ。作者もこれを楽しんでいるのだろうが、この作品ではちょっと度が過ぎるとの印象を受けた。



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