薬害を主題とした社会派サスペンス。散りばめられているプロットは平均的な着眼だと思うが、それを物語にもっていくことの難しさを感じさせてくれた作品。B旧テレビドラマのような仕上がり。物語の展開としてはオーソドックスだと思うが、古臭さも感じてしまう。心にしみ入る作品とは何かが違う。それは文章使いだったり、予定調和的な心理描写だったり、会話の調子だったり、うまく表現できないのがもどかしいが、やはりぐっと来るものがない。