アイスランドの干からびた湖から見つかった白骨死体から紡ぎだされたのは、哀しくて切なくて、そして懸命に生きた青春群像。サスペンスではあるが、それを超えた重厚な読後感に満たされた。少ない手がかりから、真相に迫っていく主人公の刑事と読み手の気持ちが見事にリンクしていくのを感じる。なので、どんどんと物語に引き込まれていった。