はんごんたん処方箋

足跡掲示板

  • センダ様、発作時の辛さよくわかります。アブレーション技術は目まぐるしく進歩しています。そろそろ自分もと思うのですが、ななかな踏ん切りがつきません。なにせ、なんともないとこきはすこぶる快調なのですから。お大事になさってください。 ( panawang - 2018.09.27 17:45 )
  • 私も心臓の具合悪いです、疲れると(ストレス、暑い夏)心臓が悲鳴を上げます、不整脈と息苦しさ、胸の違和感を感じます。 ( センダカツミ - 2018.09.16 10:08 )
  • Repuさん、ありがとうございます。おかげさまで、発作は収まりまして、軽快に過ごしています。ただ、寝てばかりいたせいか、筋肉がすっかり落ちてしまい、目下復調に向け励んでいます。また、雑穀でお会いしましょう。 ( panawang - 2017.06.16 17:39 )
  • 救急搬送され、その後の経過はいかがでしょうか?決して無理されませんように。 いつも美しい写真、楽しませていただき、ありがとうございます! ( Repu - 2017.06.15 21:59 )
  • float cloudさん、コメントありがとうございます。返事遅くなりました。すみません。過分なおほめを頂き、こそばゆいです。つたない文章ですが、書くことによって、自分の考えをまとめようと努めています。当HPに辿りついていただきありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。 ( panawang - 2016.05.15 19:44 )

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本棚 : 「逃亡者」中村文則 著 ★★★ 幻冬舎
投稿者: hangontan 投稿日時: 2020-7-12 9:13:12 (194 ヒット)

「教団X」を最後にしばらく作者から遠ざかっていたが、友達の書評にこの作品が紹介されていて、さて作者はどう変貌を遂げたのか、それを確かめたくて手に取った。

冒頭から、序盤のつかみはよくできていて、この先どのように話が進んでいくのか、興味津々でページをめくる。「いったいこの先どうなるのか、この挿話はこの先どう展開していくのか、またどのようにして回収されるのか」そういう気持ちを逸らさせないものはある。だが、いくつか組み込まれている挿話の整合性がとれないまま、物語は中盤から終盤へ向かっていく。つまり、途中で蒔かれた「ネタ」の回収がされないままページが進んでいく。それでいて、マジックリアリティーの世界かと思ったらそうでもない。

一つ、一つの挿話自体は読みごたえがあり、それはそれで短編として終結させてもよいほどの完成度がある。特に、終盤の入り口にあたる戦場のラッパ吹きの独白は鬼気に迫るものがある。しかし、「回収されない布石」ストレスの方が強く働いてしまい「よくできた作品だが、なんかしっくりとこない」という読後感となってしまう。
たぶん、映像化して、脚本でその奥歯に挟まった小骨をうまく取り除いてくれてなら、大ヒット間違いなしのエンターテインメント作品になると思う。

この作品を読む限り、「教団X」で抱いた作者の行き詰まり感からは脱したように見受けられる。けれど、私が苦手とする村上春樹に見られるような「中途半端なわけのわからない世界」を描く作風に似てきた感もあり、ちょっと戸惑っているというのが正直な気持ち。

85ページ中ごろに「金持ちの西洋人が年を取って、妻が死んでしまったりした後、・・・ふっていなくなることがあるらしい」という一文が出てくるが、この「ふって」という言い回しまたまた喉に引っかかってしまった。

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